どうも、カタカナことカタオカカナです。
いかがお過ごしでしょうか。
火曜日は50音で綴る食べ物の話。
今回は「り」です。
「り」といえば、りんご
先週の「ら」もそうでしたけど、「り」も真っ先に思いつくのはあれしかありません。
りんご。
「り」と言えばりんごでしょう。
しりとりだって、りんご→ゴリラ→ラッパで続けるのが定番だし。
リーフパイとかリゾットとかリーキねぎとか出てくる人は、普段からすんげえ長いテーブルの端と端に座って、キャンドルを灯しながら、執事が持ってきてくれるでかい皿にちょっとだけ乗せられた料理を銀のナイフとフォークでしゃなりしゃなりと食ってるんじゃないでしょうか(長い)
しゃらくせえ、こちとらコタツ育ちだわい。
りんご飴への憧れ
りんごっつったら、りんご飴かなーとも思うのです。
後にも先にも食べたのは、小学生のころ、近所のお祭りで食べた一回きりなんですけども。
ずっとずっと食べたかったんですよ、りんご飴。
でももらったおこづかいでは、金魚すくいやってカキ氷食べるのが精一杯で、いつもりんごあめには手が届かなくって(りんごあめは高級品だったのです)
夜店のライトに当たってキラキラキラキラ輝いているりんご飴を見ながら、どんな味がするんだろう、きっと夢みたいな味に違いないって思ってて。
りんご飴への憧れを募らせる中、親戚のおばちゃんとお祭りに行く事になったんですよ。
ダメ元でね、「りんご飴が食べたい」って言ってみたら、なんともあっさり買ってもらえてしまいました。今思うと結構羽振りのいい人だったようです。
念願のりんご飴を手に入れて、もう気分は最高ですよ。
カキ氷もスマートボールもくじ引きだって目に入りません。
願いは一刻も早く帰って、りんご飴を食べることだけ。
その場で食べればいいもんですけど、ついに手に入れた夢の食べ物を立ち食いするなんてとてもじゃないけどできなかったですねえ。
この頃から、食べ物は静かに食べたいという嗜好が表れてたと思うとちょっと恥ずかしい。
りんご飴との初対面、そして別れ
やっとのことで家に帰って、念願のりんご飴を食べる瞬間がやってきました。
家の蛍光灯の下でもぴかぴかと光っています。
今からめちゃめちゃおいしいものを食べるんだ、期待で胸ははちきれそうです。
かぶせてあるビニール袋を取るのももどかしい(くっついてうまく取れないし)
ぺろり。
甘い。飴だ。
ぺろぺろぺろ。
甘い。甘い。甘いなあ。
ぺろぺろぱりり。
飴にかじりついて剥がして噛み砕きます。
甘くて分厚くて固い飴。
ぱりぱりぱりり。
固い飴だなあ。舌が切れそう。
飴の間から、ついにりんごがでてきました。
りんごと飴を一緒に食べるなんて、今まで体験した事がありません。
本当に一緒に食べていいのかな?何だか悪いことしてるみたいにドキドキします。
ああ、どんな味なんだろう。
きっと、きっときっと、信じられないくらいおいしいに違いない。
さくさく、ぱりり。
りんごと飴が口の中に入ってきます。
・・・
りんごと飴だ。
あれ、りんごと飴だぞ?
おかしいな、りんごと飴の味しかしない。
念のため、もう一回食べてみます。
さくさく、ぱりり。
やっぱりりんごと飴だ。
りんごのしゃくしゃくした繊維と、甘く分厚い飴が口の中で完全に別居しています。
おかしい、おかしいぞ。
りんごと飴が一緒になることによって、私の知らないおいしい味がするはずなのに。
どれだけ食べてもりんごと飴の味しかしない。
しかもりんごが酸っぱいよ!
りんごに飴かけてあるんだからりんごと飴の味で正解だし、昔の夏のりんごなんて酸っぱいに決まっているんですけど、それこそ初めて食べたレディボーゲンくらいの衝撃を期待してたから。
天にも昇る心地がすると思ってた。
それに見た目もファンシーで可愛いですから、お姫様みたいな味がすると思ってたんですよね。
いやいやいや、お姫様の味ってどんなだよ。
おいしいまずいじゃなくて、お姫様の味じゃないってことにがっかりしたんですよね。
そりゃどうしようもないぞ。
結局、3分の1ほど食べたところで放置となったのでした。
親戚のおばちゃん、ごめんなさい。
最後に
向こうは平常どおりのパフォーマンスをしてたと思いますが、一方的にこっちが期待しすぎちゃってて。悪い事をしました。
でも三つ子の魂百までとは言ったもんで、今でもりんご飴を見るとあの「お姫様の味じゃない・・・」のがっかりした気持ちを思い出すんですよ。
だから二度とりんご飴を食べる日は来ないだろうなあと思っています。
いま食べたら、とてもおいしいかもしれないけど、もう一度「お姫様の味じゃない・・・」体験するのはけっこうキツイ。
あれ?そんなこと思うってことは、まだ私の中にお姫様要素が残ってる証拠???
・・・・おおう、急にめっちゃ恥ずかしくなってきたのでここで終わりたいと思います。
今日もここまでお読みいただいてありがとうございました。
それではまた明日。