どうも、非効率系ミニマリストのカタカナです。
いかがおすごしでしょうか。
水曜は芸能世界の考察のお話。
賞レースの悲喜こもごもについてです。
NHK新人お笑い大賞開催!
先日、NHK新人お笑い大賞が開催されました。
予選を勝ち抜いた結成10年目までのプロの若手芸人さんたちで争われる賞ですね。
2018年の優勝はGパンパンダ!
結成2年目にして決勝戦では僅差でネルソンズを降し、栄冠を手にしました。
なんと、GパンパンダはTVでネタを披露するのは初めてだったそう。
「優勝はGパンパンダーーーー!!!!!」
フット後藤の掛け声と共に、Gパンパンダの2人の顔が画面に大写しになったんですよ。
喜びを爆発させる若い二人の真後ろ。
ネルソンズの和田まんじゅうが映っていました。
私は彼の表情を見て、お笑い芸人の葛藤というものを初めて考えました。
ネルソンズは主にコントを中心に活動しているトリオです。
バラエティでよく見るのは「結婚式に行く新幹線を乗り間違えたおじさん」コント。
和田まんじゅうは左はしの裸の大将風の彼です。
穏やかでいい人そうじゃないですか?だってまんじゅうですよ、饅頭。
和田まんじゅうの複雑な表情を目撃す
この彼がGパンパンダに敗れた時の表情。
「苦虫を噛み潰したような」「はらわたがねじれるような」
悔しさをあらわす言葉は色々ありますが、それだけでは表現しきれない感情が和田の顔に表れていました。
あと一歩で破れた悔しさ、掴みかけた栄光を目の前で見失った悲しみ、なぜ自分たちが選ばれなかったのかという怒り、先輩として後輩を祝福しなくてならないとまどい。
どうしてだ!どうしてなんだ!と誰かの胸倉をつかんで怒りをぶつけてきそうにも見えるし、この瞬間にもひざから崩れ落ちて号泣しそうにも見える。
勝者を讃えなくてはならないのにどうしてもできない、ここから逃げ出したい。そんな祝福できない自分自身にいらだっているようでもある。
気が狂って今にも叫びだしそうな衝動を理性の皮一枚でやっと抑えているような。
顔色は真っ赤なのに青ざめて見えました。
この世のありとあらゆる感情を突然頭にぶち込まれて混乱している、といいますか。
TVでこんなリアルな人間の表情を見たことない。
ブログに書いたところで映像がなく、実際の表情をご覧いただけないのが申し訳ないと思うのですが、あまりに衝撃だったから書かずにいられませんでした・・・
彫刻家ダンテの作品に地獄の門ってあるんですけどね、「ここを通るものは全ての希望を捨てよ」って書いてあって回りに苦しむ無数の人々が彫ってあるんですよ。
ネルソンズ和田の表情は「ひとり地獄の門」でした。
無数の人々の表情を和田ひとりで引き受けたみたいで。
本当にこの賞レースに賭けていたんだなあと。
こつこつ真面目なネルソンズ
ネルソンズは同じコンテストで昨年も準優勝でした。
キングオブコントは準決勝敗退。
認知度も上がってきているし、ブレイクまであと一押しという状態です。
ここでの賞レースの優勝は大きな起爆剤になりえます。
なにより、自分たちがやってきたことが世間に認められる瞬間でもある。
私見なんですけど、ネルソンズってすんごいコツコツやってきたイメージがあるんですよね。
とにかく真面目に厳しくお笑いに正面から取っ組んでる感じがします。
コントを見ていると「この人たちめっちゃ練習してるやろなあ」と思ってしまうくらい。
それなのにブレイクしてこない焦りがあるのかなと思うのです。
当然ですよね。
本当に必死にやってんだもん、賞レース優勝したいに決まってる。
優勝したくてしたくてしょうがないに決まってる。
それを目の前でかっさらわれて。
手にしたと思ったのに、指の間から砂がこぼれるように自分たちから遠ざかっていく。
そりゃ焦るよ!つらいよ!
これはネルソンズだけでなく、まだ日の目を見ない芸人さんすべてに共通する思いじゃないかなあ、想像ですけども。
そんな気持ちを抱えてるはずなのに不思議なもんで、賞レースで負けたコンビって神妙な顔はするけど、悔しいって顔はあまりしないんですよね。
美学というやつでしょう。
逆に私は和田くらい感情だしてくれた方がほっとするし、応援しがいがあると思ってます。
これからも応援するし!
先輩後輩関係なく、面白かった方が勝つ。
(実際、Gパンパンダ意外性があって面白かったです)
人生一発逆転を握る賞レース、難儀なもんですね・・・・
ネルソンズは腐らずにいてほしいなあ。
最後にどうでもいいんですけど、NHK新人お笑いグランプリのホームページ、この時代にこんなさっぱりしたやつ久しぶりに見たわ。
芸人さんたちがプライドかけてやってんだから、もうちょっとくらいきれいにしてやってくれ。
頼むぞ。
本日もここまでお読みいただいてありがとうございました。
ではまた明日。