どうも、カタカナことカタオカカナです。
いかがお過ごしでしょうか。
水曜日は芸能世界の考察。
ラッパー・R-指定の話をしたい。
満を持してCreepy Nutsである
何の満を持してなんだというと、私がどはまりしているというだけなんだが。
Creepy Nutsって何?という方はサイトをごらんいただきたい。
R-指定とDJ松永によるHIPHOPユニットであり、このところバラエティ番組にも出演しているので見たことがある方も多いかと思う。
今回は音楽性がどうこうという話はいったん置いておく。
いま私が言いたいのは、
R-指定はプレゼンがうますぎるって話である。
Rー指定的プレゼンの素晴らしさを考える
私は長らく、舞台での即興とプレゼンが最もうまいのは、漫才師を始めとする芸人だと思っていた。言葉を扱う職業で彼らに叶う者はいないと。
ところが、この考えを根底から揺さぶってきたのが、ラッパー・R-指定である。
名前のセンスにも度肝を抜かれたが、MCバトル(ラッパーが即興ラップで戦う)というものを初めて見たとき、韻を踏みながら弾丸のように言葉を発せられる人間がいるだなんてとても信じられなかった。
ラップはRの生業であるからまだ納得がいくのだが、この人、本当にプレゼンもうまいのだ。
Rー指定と出会わなければ、私(40歳女性・既婚)は一生HIPHOPを聞くことなんてなかっただろう。
R-指定がプレゼン能力を振るっているのは、自身がパーソナリティーを勤めるオールナイトニッポンゼロである。
*写真は陰気だが、内容は到って面白い。男子学生が部屋で話してる雰囲気で全く怖くない。
番組内に日本語ラップ紹介のコーナーがあり、曲の前後にR-指定が聞き所を解説してくれるのだ。
例えば、聞いてほしい韻の部分、韻の踏み方がいかに素晴らしいか、どれだけ技術的に難しいことなのか等を説明してくれるのだが、これが本当にわかりやすい。
聞いていて楽しく、興味が沸いてくる。
HIP HOPになじみのない人間でも、よさが理解でき、納得することができるのだ。
これはすごいスキルではなかろうか。
そこで、私なりにR-指定のプレゼンの素晴らしさを挙げてさせていただくことにした。
知識と愛情の深さ
Rは日本語ラップについて語り倒す本を出版している。
タイトルは「Rの異常な愛情 或る男の日本語ラップについての妄想」。
内容もタイトル負けしていない。異常な熱量と知識で語っている。
どうしてこんなに熱量と知識を持てるのかといえば、Rは日本語ラップが心底好きだからに他ならない。
ただの知識の羅列では人は心を動かされない。
そこに本人の愛情を感じるからこそ、興味を持つのである。
楽しそうに話す
前項にもつながる話だが、Rは日本語ラップについて話すとき、本当に楽しそうなのだ。
毎回ラジオを聞くたび、この人、本当にラップが好きなんだなあ・・・と感心してしまうほど、Rは楽しそうに話している。
嬉々として話すという表現がこんなにぴったりくる人もいないだろう。
話せて嬉しい、聞いてもらって嬉しいという気持ちがにじみ出ている。
同じ内容であっても、嫌そうに話している人より、楽しそうに話している人の話を聞きたくなるのは当然の心理だ。
難しい言葉は使わない
知識と愛情が溢れてくると、どうしても専門用語を使いたくなるものである。
ヘタすると、自分は当然伝わる思っている言葉ですら、他の人には何のことやら分からないことも発生する。
ここで大事なのは、相手に伝わる言葉で話すことだ。
R-指定は難しい言葉を使うことがない。それこそ中学生に伝わるような開かれた一般的な言葉で話している。
専門用語を使うときも、どういう意味なのか一回一回説明してくれるのだ。
Rは相手は自分ほどHIPHOPに詳しくないことをしっかり認識している。
(この点はDJ松永も留意しているようだ、さすがプロ)
相手に興味を持ってもらうには、相手に伝わる言葉を選択することが重要になる。
悪口を言わない
個人的に、R-指定のプレゼンで最も素晴らしいと感じる点である。
何かを褒めるときに、別の何かをけなさない。
「○○に比べて、△△はちょっと・・・」みたいな話をすることはよくあることだろう。
知識があるほどやってしまう。
でも本当はそんなことしなくていいはずなのだ。何かを良さを伝えるために、他を貶める必要はない。
HIPHOPでは他のアーティストについて曲でディスる文化があるが、Rはいつも好きな曲の好きなところ、素晴らしいところだけを話している。
これ、地味だけど意外とできないと思う。
他をけなしている時間があるなら、自分が思う良さをもっともっと話した方がいい。
最後に
ここでR-指定のプレゼンのポイントを振り返ろう。
もしかしたら、HIPHOPの曲紹介にしか使えないんじゃないの・・・と思われているかもしれない。
そんなことはない。
R-指定は昔のフジテレビドラマにはまっているそうで、東京ラブストーリーの話をしていたのだが、それを聞いて思わず私も見たくなってしまった。
主題歌「ラブストーリーは突然に」が劇中にかかる時、それは登場人物の誰かの心が動いた瞬間だと言うのだ。誰かが誰かへの恋心に気づいた時とか。
「あのイントロはやっぱりすごい!面白い!」と嬉々として話されていると、そんなに面白いなら見てみよっかな・・・と思うもんである。
もし、プレゼンに困ることがあるのなら、一度Creepy Nutsのラジオを聴いてみることをおすすめする(曲紹介のコーナーは番組後半にある)
実際に聞いていただくのがいちばん早い。
同時にアメトーークも見ておけば、プレゼンに死角なし!になるかもしれない。
今日もここまでお読みいただいてありがとうございました。
それではまた明日。