流浪の番組・カタカナ倶楽部 伊勢編③ -伊勢神宮内宮・真っ暗参拝の巻ー

伊勢神宮・真っ暗参拝 流浪の番組・カタカナ倶楽部

どうも、非効率系ミニマリストのカタカナです。

いかがお過ごしでしょうか。

カタカナ
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今週は流浪の番組・カタカナ倶楽部をお送りしております。

ついに伊勢神宮内宮へ!

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メインイベント前夜はさっさと寝る

鳥羽水族館、伊勢神宮と1日目の行程が無事終了。

内宮前のお宿・神宮会館にチェックイン、21時に就寝してメインイベントに備えます。

そう、2日目は伊勢神宮内宮にお参りするのです!

開門は朝5時、真っ暗

迎えた2日目の朝、時刻は4時半・・・・

のんきち(夫)のたっての願い「開門直後の真っ暗な内宮にお参りしたい」を叶えるべく、慣れない早起きをしたのでした。眠いよ。

内宮の開門は朝5時。

ホテルの外に出たらもちろん、真っ暗です。めっちゃ寒いし、これまだ夜だわ。

誰もいないおかげ横丁を突っ切って、内宮の宇治橋前に到着。

 

ここから伊勢神宮の境内となります。

朝5時・宇治橋前

鳥居をくぐると五十鈴川を渡る宇治橋がかかっています。

カタカナ
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見てください、鳥居の奥の暗闇加減を・・・・

何も見えねえ・・・・

足元は何とか見える程度の暗闇の中、橋を渡ります。

聞こえてくるのは五十鈴川の水音だけ。

向こう岸につくと正宮までの道が始まるのですが、明かりが30mほどの間隔でぽつりぽつりと点いているだけ。

もちろん誰もいません。

 

参道にひかれた玉砂利がぼんやりと白く浮かび上がっているので、どこが道かは分かります。

しかし内宮は森に囲まれているため、参道以外に明かりは全く見えません。

ひえーーー、大丈夫なのかな。本当に入っていいのかな・・・・?

 

心細い気持ちでふと空を見上げると、月が私たちを照らしてくれていました。

カタカナ
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あ・・・・

ありがてえ・・・・・・・

月明かりの中進む

月は天照大神の弟神・月読尊なんだそう。

カタカナ
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無事に正宮にたどり着けますようにお守りください・・・・

まじで頼みます・・・

暗闇の中、五十鈴川で手水をする

明かりを頼りに歩き進め、手水場で手を清めてさらに進みます。

内宮では手水場以外に五十鈴川で直接手水をとることができ、私ものんきちも大好きな場所。

とてもきれいな川辺なのですが、この暗闇です。

「・・・どうする?」

「・・・せっかくだから行こう」

水音とわずかな明かりを頼りに、恐る恐る川辺に近づいていきました。

 

おっかなびっくり降りた先の川面に、何かキラキラしたものが浮かんでは流れていくのです。

月明かりに照らされた小さい何か。

次々に流れてくるのに、触ろうとするとすぐ消えてしまう・・・

カタカナ
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正体は分かりませんでしたが、

水面を金色の光が流れる様子はとても神秘的でした。

森の暗さにおののく

ここから先、正宮に向かう道はさらに森が深くなります。

正宮のほかに森の各所に別宮がお祭りされているのですが、別宮には明るくなってから改めてお参りすることにしました。

だってあんまりにも森が暗いの。

なんかね、もうね、異世界と通じてる感がすごいんですよ。

カタカナ
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「あ、これは人間が入ったらあかんとこや」って

直感的に感じるレベル。

ここからはまっすぐ正宮に向かいます。

聞こえてくるのは、自分たちが玉砂利を踏む音とふくろうの「ほー」だけ。

ひしひしと迫ってくる闇と空気の濃さ。

私ものんきちも圧倒されてしまって、ほとんど口を利きませんでした。

正宮に到着

闇の中、ついに正宮前に到着しました。

正宮前

正直、めっちゃほっとしました。永遠にたどり着けない気がしてた・・・・

さらに気を引き締めて階段を登ります。

 

正宮の門をくぐり、本殿の前へ。

拍手を打つと森の中に音が響きながら吸い込まれていきます。

内宮の正宮ではお願い事をせず、日ごろのお礼を伝えるとされているのですが、暗闇の中を歩いてきた緊張感と開放感がない混ぜになった謎の混乱状態に陥り、「わーーーー!いつもありがとうございます!」とアホみたいなお礼を言ってしまいました。

 

そんな時、突然鳴り響く

「ぎょぎょぎょぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ!!!!!!」

ぎゃ!!!!なに!?

・・・・たぶん山鳥の声なんですけど、聞いたことない。めっちゃびっくりした。

カタカナ
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これは神様に歓迎されているの・・・・?

それとも嫌われているの・・・・?

道を見失う

無事に正宮にお参りできたことで気が大きくなった私たちは、そばにある別宮に行くことにしました。

少し森の奥にある荒祭宮に何とかお参りをして、帰り道と看板に示された道を歩きだしたのですが、道は細くなりどんどん森が深くなっていくばかり。

明かりがなくなり、すぐ横に森が押し迫り、木々の奥は完全に暗闇。

圧倒的な闇がひしひしと私たちを覆ってくるようです。

私たちは過去2回お参りに来ていますから、もちろんこの道も通っています。

でも全く知らない道なのです。

 

カタカナ
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やばい・・・

夜も山も森も、人間が生きる世界ではないんだ。

都会の闇って無機質ですけど、内宮の闇の中には無数のなにかがいると感じるのです。

闇が生きてるんですよ。

 

このまま道を進んだら、人の住む世界には戻れないかもしれない。

大慌てで、元来た道を戻ります。

どうにか正宮前まで戻れたときは本当に安心しました。

 

その後、二組くらい他の参拝者とすれ違ったり追い抜かれたりしたのですが、ほっとするどころかめっちゃ怖くって。

だって向こうが人間だとは限らないじゃないですか。

カタカナ
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神社だから悪いモノではないだろうけど、

人の身が出会ってはいけないモノの可能性がある。

なるべく見ないように目を反らしてました。

大げさだと思うかもしれないですが、そんなことを考えてしまうくらい人間の世界から切り離された心地がしましたね・・・・

お月様に感謝

また参道までたどり着いたら、行きと同じ月がぽっかり見えて。

なんて明るいんだろう!

カタカナ
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人が住む世界ではない夜を照らして導いてくれるお月様。

昔の人々はもっともっとありがたかっただろうなあ。

この時、絶対に月読宮にお礼を言いに行こうと固く誓ったのでした。

ひたすら畏れ多かった真っ暗参拝

真っ暗な中歩いた内宮、一言で言えば「畏れ多い」

一から十まで畏れ多かったです。

「恐れ」じゃなくて「畏れ」の方ですね、畏怖の感情。

敬い、かしこまる気持ちの方。

 

現代社会に生きている私たちは畏れの感情を忘れているけど、実は本能が覚えてるんですよ。

圧倒的な闇や静けさに対して、神というか人間の及ばない何かがあるってことを知っているといいますか。

自分がいかにちっぽけな存在であるか、いかに奇跡的な偶然で生きているか、言葉や理屈じゃなく魂に直接教えられた気がします。

赤福本店はセーブポイント

参拝を終え、少し白んできた空を見ながらおかげ横丁にある赤福本店へ。

優しい明かりが漏れるたたずまいは、まさにセーブポイント、回復の泉。

赤福本店

本店は参拝者のために朝5時から開店しています。

先客が2人。

お茶と赤福のセットを注文したところ、番号札3番。

今日3番目のお客さんってことかな。

 

運ばれてきた温かいお茶を一口飲み、火鉢に当たっていると「ああ、やっと人の世に戻ってきたなあ・・・」と文字通りひと心地ついたのでした。

気が緩みすぎて赤福の写真は撮り忘れました。

赤福の火鉢

真っ暗参拝、五感がフル活用されて、見えない大きな流れを畏れ敬う気持ちを思い出せました。

ぜひおすすめと言いたいところですが、初めて参拝される方、目の悪い方、小さなお子さんは道に迷ったり転んだりするかもしれませんので、重々お気をつけてご参拝ください。

気が付けば時計は6時15分。

そろそろ朝日が昇り、全てを明るく照らす天照大神の世界が始まります。

カタカナ
カタカナ

本日もここまでお読みいただいてありがとうございました。

それではまた明日。