どうも、非効率系ミニマリストのカタカナです。
いかがお過ごしでしょうか。
水曜は芸能世界の考察をお届け。
黄金期の木村拓哉も現在の木村拓哉も、同じ人物のはずなのに・・・・
木村拓哉について考える後編
先週に引き続き、木村拓哉について考えたいと思います。
いまの木村はどこにも馴染むことなく漂っているように見える、と書きました。
では、漂うようになった原因は何なのか?
ぽてぽてと考えてまいりましょう。
欽ちゃんと木村拓哉
欽ちゃんこと萩本欽一がある日少年にインタビューした。
「君の好きな食べ物はなんだい?」
少年は答えた。
「お母さんが作ったおいなりさん」
それを聞いて萩本は
「ああ、未来の大スターがここにいた」と言ったという。
この少年こそ、のちの木村拓哉であるーーーー・・・・・
という都市伝説を聞いたことがあるのですが、本当なのでしょうか。
このエピソードがウソでも事実でもいいのですが、「たぶんウソだけど、木村拓哉ならありえるかもしれない」と思わせる妙な力を持っています。
黄金期の木村拓哉ありきで後付けされた伝説だと思うのですが、「平清盛は生まれたときに歯が生えていた」「母の胎内で3年過ごし、生まれたときには髪も歯も生えそろっていた」とか、果てには「お釈迦様は母のワキから生まれた」に通ずるものを感じます。
飛びぬけた英雄・奇人・悪人には、この類に属する「人間離れした」エピソードがつきもの。
こんなエピソードがまことしやかに噂される時点で、「木村拓哉は常人ではない」と認識されていたと言えるでしょう。
ちなみに欽ちゃんは
「お母さんがつくった、というところがいい!」と言ったそうな。
一般人には分からない世界です。
「木村拓哉なら絶対当てる」
さて、くじ引きや運試し、果ては旅行時の天気など「運に左右される」時、
我が家では「これ、木村拓哉なら絶対当てる」と言います。
元をただせば、いいとも年末大増刊号でやっていたアーチェリーゲームからです。
番組の最後の最後、的の中央に当てたら大逆転という場面で木村拓哉が登場。
皆さんの予想通り、ばっちりど真ん中に当てました。
しかも2年連続。
それから、我が家に「木村拓哉なら当てる」という慣用句が生まれたのです。
これには「やはりスーパースターは持っている運が違う」というニュアンスが大きいですが、少しだけ違う意味も込めていて。
木村拓哉はどうしても
「かっこいい」を歩んでしまう人なのだなと。
本人は特に望んでないのに、なぜか王道の目立ち方をしてしまう人ってたまにいるじゃないですか。
私がいちばんに思い浮かべるのは松井秀樹秀喜なんですけども。
(2019年6月7日漢字間違いを修正しました。教えてくれた薫さんありがとうございます)
ニューヨークヤンキースのデビュー1打席目でホームランを打ってしまったあの感じです。
巨人から世界で一番有名な球団に移籍した上に、どう考えてもこれ以上かっこいいデビューはないってくらいヒーロー感満載。
同じように、木村の「逆転がかかった状態で皆の期待通りに見事的中させる」シーン、これはかっこいい以外何者でもありません。古典漫画的とすらいえる王道ぶり。
本人は目立ちたくなくても、かっこいいが勝手に木村拓哉を訪問してくるイメージ。
これはスターとしか言いようがない・・・・
(欽ちゃんの目は正しかった)
「かっこいい」の過剰訪問
タレント、特にジャニーズアイドルにおいて「かっこいい」が勝手にやってくることはとても重要です。
どれだけ「かっこいい」に訪問されるかで人気が決まるといっても過言ではありませんし、むしろそれを才能やタレント性と呼んだりするのでしょう。
しかし、若かりし日の木村拓哉には訪れすぎました。
インターホンが壊れるくらいばんばんやってくるし、玄関入ってみたら勝手にコタツに入ってたりしてた。
逃げようとして「かっこ悪い」と付き合おうとしても、結局そいつも変装した「かっこいい」だったりしたわけです(スマスマのコントとか)
冒頭の欽ちゃんエピソードも「かっこいい」の補強ですし。
あまりに日常的にかっこいいと一緒にいるものだから、
世間全体として「木村拓哉はかっこよくて当たり前」と認識している節があります。
だからこそ大人気になった反面、大アンチもいたんですね。
(カタカナは元・大アンチです・・・・)
周囲が作り上げた「かっこいい」木村拓哉幻想と壁
勝手にやってくる、王道的かっこいい場面
↓ ↑
周囲「やはり木村拓哉は常人ではない、かっこいい」
「かっこいい」の勝手な訪問と周囲の反応がお互いに補完しあい、強化しあい、永久機関となって、黄金期の木村拓哉を作り出したように思えます。
もちろんやってきたかっこいいをモノにしてきた本人の力も尋常じゃないけれど、それ以上に周囲が勝手に「スーパースター・木村拓哉」を認知して祭り上げていたんじゃないか。
マンガ・はちみつとクローバーの中で、めっちゃ絵の才能があるはぐみって女の子がいるんですけど、あまりに才能があるせいで
「はぐみさんはこんなことしないよねー」
「はぐみさんと私たちは違うもんねー、誘ったら迷惑だよねーー」
と周囲から一方的に壁を作られてしまうんですよ。
木村拓哉も同じで。
周囲が勝手に作り上げた「黄金期の木村拓哉」がすごすぎて、
近寄りづらくなって勝手に壁を作ってしまったんじゃないか・・・・?
木村の居場所を奪った犯人とは
今は木村を訪れる「かっこいい」は減りつつあります。
それでも通常のタレントの10倍訪問されているのですが、かっこいいと常に一緒にいた姿を見ている多くの人は「かっこ悪い」「落ち目」と感じているのかもしれません。
だからって一度作った壁が簡単になくなるわけもなく。
余計に扱いが難しくなって、さらに壁が厚くなる。
だから木村はどこに行っても見えない壁で阻まれて、どこにも馴染まず漂っているのです。
すなわち、現在の彼から居場所を奪ったのは、わたしたち視聴者じゃないかと。
私たちはずっと「黄金期の木村拓哉」であることを望んでいます。
でもそんなことできるわけがありません、だって黄金期の木村拓哉が異常だったんだから。
最近の彼もそれを理解してて、カジュアルさを押し出しているようです。
うーん。世間が求めるものとはちょっとずれてますから、カジュアルな木村拓哉が認知されるまでかなり時間がかかりそう・・・
・・・・そんなことを思いつつ、木村拓哉を見かけると少し良心が痛むカタカナなのでした。
罪滅ぼしにマスカレード・ホテル見に行こうかなあ。
次回はSMAPと嵐について考えたいと思います。
今日もここまでお読みいただいてありがとうございました。
ではまた明日。